確実に得になっただろうと思うのは、複数の職場環境を体験できたことによる視点の拡がりと、友人の数が増えたことだ。どちらに関しても、転職のメリットが大きかったと思っている。前者は、現在の経済評論や資産運用のコンサルティングに役立っているし、後者は主として個人的な生活に潤いをもたらしてくれた。また、転職を通じて自分の活動領域を拡げて、多少の個人的な価値を作ったことで、自分の意見を他人に届ける手段を豊富に持つことができるようになった。
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たとえば、本を出したいと思えば、出すことができるといった程度のことだが、自己表現上の自由度は大いに拡大した。これは、外資も含めて、旧来の金融機関に勤めるサラリーマンをしていると、達成できなかった自由だ。ただし、転職を重ねることで、失った評価や信用もあるだろう。私がもう少し長い期間勤めることを期待してくれていた同僚に対して、十分応えることができなかったケースがいくつかある。こうした場合には、上司・部下の別を問わず、同僚からの信用を失っているのだろうと思う。これは、残念なことだが、自覚しておくべきだろう。