本来、大学で学ぶのは知識に加えて、それらの知識・情報を結びつけて推論を組み立てたり、それを整理してわかりやすく発表するといった「知的トレーニング」なのです。この知的トレーニングは仕事と関係ないどころか、直結するといっていいものです。しかし、企業の役員、部長といった人たちは、おそらく自分自身が大学教育でそうした知的トレーニングを受けてこなかったからでしょう、大学の勉強は仕事に関係するという認識がないのです。
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この認識の誤りが、企業が大学での成績を気にしない理由のひとつです。そして、もうひとつの理由として、大学での成績評価基準が曖昧で不透明だということが挙げられます。ある科目が「A(優)」だったとしても、その先生がどんなレベルの授業を行い、どの程度理解した学生に「A(優)」をつけているのかがわからなければ、企業側にはそれがほんとうにいい成績なのかどうかの判断がつきません。出席と試験とで厳しく判定する先生もいれば、授業にほとんど出なくてもレポート一本で「B(良)」くらいはつけてしまう先生もいる。これでは単純に成績を比較できません。比較できないものを見てもしかたがないと、企業は考えています。